2024.05.07 保護中: XEBECの書籍購入補助制度の発足経緯

「書籍購入補助制度」は研究開発部の新井さんが中心となって会社に提案し、スタートさせました。
今回は、インタビュー形式で、「なぜ研究開発部の社員が社内制度を提案したのか」をご紹介します。

 

初めは個人的な気づき

――書籍購入を会社がサポートしてくれる制度があったらいいと思ったきっかけは何でしょうか?

最初のきっかけは2~3年前のことです。
普段よく聴いているポッドキャストで、
「社員が購入する書籍の費用を全額補助する制度」がある会社の話を聞きました。
その会社では、
・興味のある書籍なら何を買ってもいい
・書籍名と購入理由と金額のみを社員全員に共有すればいい
というルールで、上長の承認なども全くいらないというのが斬新で面白いと思いました。

ジーベックも、入社する時に会社から推薦図書のリストをもらうし、
読書からの学びを重視しているのはわかっていました。
社内でも本を読む人が多いので、
「書籍の費用を会社がサポートしてくれる制度があったらいいのでは?」と感じていました。

 

――「あったらいいな」から、どのように実現に向けた行動に移していったのですか?

会社に制度を提案したのは1年前ですが、それより前にも、社長と話をしたタイミングで、
「会社が書籍の購入を補助してくれたらいいな」ということは話題に出していました。
社長はそのときは、「やってみればいいじゃん」という反応でした。

それならと思い、制度の運用方法などの準備をして、社長と1対1で話す時間をもらって提案を持っていきました。

 

――直接社長に提案を持って行ったのはどうしてですか?

社長から「やってみれば?」と言われたのがきっかけだったのと、
ジーベックでは、会社のためになると思ったことは、誰でも提案できる風土があると思っているからです。 

それまでにも社長とは、たまに1対1で話をする時間を作っていました。
社長と話すのは、開発に関わる実務の話よりも、もう少し全社に関わりそうでふわっとした内容が多いです。
「なんとなくこういうことを考えているんですけど」「最近こんなこと思いました」みたいな話をしています。

例えば先日は、私が育休から戻ってきたタイミングで、
「育休を取ってどういうところが良かったか」とか
「自分が育休を取れたのは、会社として取りやすい風土だったから」というような話をしました。
とてもありがたかったので、こういう風土や体制を今後も継続してほしいと思い、
これは当事者から感想を伝えないと!という気持ちで、話しました。
今、聞かれて思いましたが、社員と社長の距離が一般的な会社より近いのかもしれないですね。

 

――提案はうまくいきましたか?

初めて提案を伝えた時の社長は、腕を組んで首をひねっていて、
「ビジネスマンとして成長したいなら自己投資するのは当たり前だし、本は自分で買うもの」と言われました。
私は、「なんで伝わらないのかなー」「絶対役に立つのになー」と思っていました。

1回の提案では通らなかったので、そこからまた考え直しました。

同じような制度を持つ他社の事例や効果を調べ直して、うちの会社にこの制度を作る目的を見直しました。
外部の調査資料で社会人の読書による学習の現状を調べたり、他の社員と話したりしながら、
会社が読書からの学びを促進することは、うちの会社に合いそうだということを確認していきました。

 

制度のトライアル

最終的には、3回目の提案で承認が得られて、
まずは限られたメンバーで、年末までの5ヶ月間、トライアル実施することになりました。

社長からは後日、
「本は自己投資として自分で買うものと伝えたけれども、
ジーベックのこれからは、新井さんのような20~30代の人が作っていくので、
その考えは尊重しようと思っていた」ということを言われました。

全社に呼びかけてトライアルに参加したい人を募ったら、全社員の1/4の7人が集まりました。
トライアル期間の途中と終了のタイミングに参加メンバーが集まって、
「どうすれば、より良い制度、今後も継続できる制度にできるか」と意見を出し合いました。
「購入した本を置ける本棚を作って、いつでも借りられるようにしよう」というような
すぐ取り組める小さな改善は、随時トライアル中に実行していきました。

小さく始めて、早いサイクルでどんどん改善していくのがこの会社のやり方だし、
自分でも大事だと思っています。

 

制度の確立

トライアル期間が終わってすぐに、制度を全社展開する価値を、改めて社長に提案しました。
トライアル結果を定量的にも定性的にも分析をして効果を示し、
全社展開するとしたら更にこういう風にやっていきたいという発展の形も提案したら、
この時はすぐに承認が得られました。

社長は、トライアルの過程を社内システムで共有されるブックレビューなどで見ていて、
「みんなしっかりしたレビューを書いているし、本を読んで発信するのは学びが深まりそう」
「自分だと選ばないような本も多くて、自分でも新たなアンテナが立った」
「トライアルに参加していない他の社員も、レビューに対してコメントを書いていて、みんなにもいい刺激になっている」
ということを感じていたそうです。

今では正式な制度として、全社員に対象を広げて運用されています。

 

――会社に制度を提案するという経験をしてみて、新井さん自身が得たことや感じていることは?

自分がやりたいことは、思っているだけでなくて、人に言ってみるのが最初の一歩として大事だと感じました。
最初に社長に話したときの「やってみれば?」という言葉とか、
他の社員に話した時に「それいいね!」と言われたことが後押しになりました。
自分のやりたいことが独りよがりではなく、会社のためになりそうだと思えたからです。

このことに限りませんが、自分の考えていることは、言わないと他の人には伝わらないので、
「些細なことでも何かと言ってみるものだな」と感じています。

ジーベックは小さい会社なので、もっと、みんなで協力し合って、
強みが「かけ算」ができるといいのではないかと思っています。
そのためにお互いに考えていること、興味があることを知る機会はたくさんあるといいと思うのですが、
この制度もその機会のひとつになると捉えています。

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