2024.05.07 保護中: XEBECの社内制度「書籍購入補助制度」のご紹介

研究開発部の新井です。
今回は、今年新たにできた社内制度「書籍購入補助制度」をご紹介します。

書籍購入補助制度とは

書籍購入補助制度は、社員が、月5,500円を上限に会社負担で好きな書籍を購入できる制度です。
特徴は以下の通りです。

1.書籍のテーマや分野は自由 (仕事に直結するものでなくてもよい)
2.読んだ後に、レビューを書いて全社員に発信する

事前承認も不要で、上限金額内であれば何冊でも購入できます。
この制度を利用して購入された書籍のジャンルは様々です。

私が購入した本には、いわゆる「ビジネス書」もありますが、変わったところでいうと、
建築の楽しみ方の基礎知識を知りたくて「雑誌」を購入したり、
東京藝術大学に興味があって藝大を舞台にした「漫画」も購入したりしました。

もともと普段から本は読んでいるので、この制度がなくても買う本もありますし、この制度があったことで手に取ってみた本もあります。

例に挙げた建築の雑誌でいうと、
「自分がそういうことに興味があることを他の人に知ってもらう」という目的もありました。

最近この制度を利用して読んだのは、海外出張で訪問する国についての本です。
歴史・政治・文化など国の事情を事前に知ることができて、出張中の見る目が間違いなく変わったと思います。

なぜこのような制度があるのか

このように、この制度で購入される本は、
すぐに仕事に役立つものから、仕事との関連が薄いものまであります。

なぜ会社が、直接仕事につながらないかもしれないものにお金を出すのかというと、
社員個人の学びを広く促進することは、結果として仕事にも活きてくるだろうと考えているからです。

当社は、社是として「Enjoy Life, Enjoy working with XEBEC.」を掲げています。
この社是の意図するところは、仕事とプライベートの調和を目指す「ワークライフハーモニー」です。
仕事で学んだことをプライベートに活かし、プライベートでの学びも仕事で活かす、
相互に影響しあっている状態です。

実際私も、自宅で玄関のカギを回した時に、
「このカギの機構が使えるかも?」と製品開発の着想を得たことがあり、
1日の中でどこまでが仕事でどこからがプライベートか、境目がよくわからなくなることがあります。

このような会社の考え方もあり書籍購入をサポートすることで、社員個人の学びを充実させることを目指しています。

読書を起点にした学びの広がり

本を読み終えたら、社内システム上にブックレビューを書いて発信します。
社長も含めた全社員が見ていて、「いいね」がついたり、コメント欄で感想や追加の情報などをやり取りしたりします。

自分が読んだ本のレビューを書いたり、他の人のレビューを読んだりする中で勉強になるのは、
学びが連鎖していくことです。

たとえば、他の社員が「ネガティブ・ケイパビリティ」という本を買っていて、
直後に自分が読んだ本の中にも、「ネガティブ・ケイパビリティ」の話が出てきました。
それで、「ネガティブ・ケイパビリティ」の本も後から借りて読んでいたら、
今度は、その前に他の社員が読んでいた別の本ともつながる部分が出てきました。

そんな風に、ひとつのトピックでも、違うところで何回も出てくると、理解が深まって身につく感覚があります。
そういうことが頻繁にあるのが面白いです。

コメントは、社長も含めて、色々な社員が書きますし、
レビューを読んで興味を持った本を、別の社員が借りて読むということも広がっています。

制度の成果

この制度を利用している社員からは、このような声を聞きます。
「読書量が増えたし、読書に使う時間の優先順位が上がった。」
「個人で買った本だと、買ったまま読むのを先延ばしにしてしまうこともあるけれども、
会社のお金で買ってもらっているということが、ほどよい後押しになっている。」

「読んだあとにレビューを書こうとすると、内容を整理して自分の理解を言語化しようとするので、趣味の読書よりも、一段深い思考をするようになった」

私自身も、これまでは読んだ本について文章にまとめたことがなかったので、読書内容の定着に役立っています。
インプットだけで終わらせずにアウトプットするのは大事だと実感しています。

他の人のレビューを読んだ社員からも
「自分ひとりで出会える本の数は限られているから、他の人のレビューで、新しい分野にアンテナが立ったり、自分とは違う着眼点を得られたりするのが参考になる」
「社内の尖った人達が読んでいる本は読んでみたくなる。要約を見るだけでも十分面白いし、参考になる。」
「購入した本を見ると、その人が何に関心があるかとか、人となりがわかるので、部下に対してもフィードバックしやすくなる」

といった声もありました。

目指すのはイノベーション

当社は、「バリ取り」の会社です。
大事だけれどもとても地味な領域でもあるので、わざわざそういう会社を選んで入社している時点で、
誤解を恐れずに言うと、当社の社員は少なからず「変わっている」と思います。
実際、人と違うことを面白がったり、あえて人と違うことを選択したりする人も多いと思います。
そういう社員が集まっていると、一人ひとりの興味も、学んでいることも多種多様です。
イノベーションのひとつの要素として、知のかけ算は必要なので、
お互いの学びがかけ算されたら、面白いことが起きるのではと思っています。

それから私は、スマホ時代にこそ、読書の価値が上がると思っています。
スマホで読めるネット記事は短い時間で読めるようになっています。
その時間で伝えられる内容に絞られるし、キャッチーで似たような内容のものが量産されている印象があります。
とっつきやすいのできっかけとして見るのはいいと思いますが、そこで知った気になってしまうと、もったいないと思います。

本は、著者が途方もない時間をかけて調べたり考えたりしたものをまとめているものなので、
それを読むことで、じっくりと著者の思考を追っていける実感があります。

さらに、読書から離れる人が多ければ、相対的に読書でしか得られない知識の価値が上がるのではないかと信じています。
1冊を読むのに時間はかかりますが、捉え方によっては、内容の薄いものを100個読むよりも、
逆にコスパがよいのではないかとも思います。
ここも、「人と違う」ということをあえて選択しているとも言えるかもしれません。 

今回は制度の紹介でした。次回では制度の発足経緯についてご紹介します。

→書籍購入補助制度の発足経緯はこちら

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