株式会社ジーベックテクノロジーです。
弊社は、裏面取り加工の自動化を実現する「XEBEC裏バリカッター」を発売している工具メーカーです。
ここでは「裏面取りとは?」という基本的な内容から、方法や用いるツールなどを詳しく解説していきます。
裏面取りとは、貫通穴の裏側(ドリルの抜け側)の角部を落とすことです。
貫通穴の裏側には、加工時に生じたバリが残ります。
意図せずバリに触れると怪我につながるのに加え、ボルト・ナットの装着や部品挿入時にバリが障害となる可能性もあるでしょう。
バリ取りの目的も兼ね、裏面取りは実施されます。
穴の淵の面取りにおいては、穴径よりも少し大きい径のドリルを押し当て、角を落とす方法があります。
ただし、穴の表側と裏側の両方にこれを実施しようとすると、工作物を裏返すという工程が加わるため非効率的です。
また、旋盤加工やフライス加工による面取り方法もありますが、穴の裏側という位置の都合上、実施が難しい場合もあるでしょう。
そこで、裏面取りには以下のようなツールの使用が推奨されます。
1.バネの力などで刃を出し入れするツール
2.球形カッター
それぞれ詳しく解説していきます。
バネの力などで刃を出し入れするツールは、回転させながら貫通穴に挿入することで裏面取りができるツールです。
裏面に限らず、表面も同時に面取りできます。
仕組みとしては、以下の通りです。
回転する刃を押し当て、表面を面取りする
↓
ツールを貫通穴に押し込むと、刃が引っ込む
↓
ツールが貫通穴を通り抜けると刃が再び展開され、裏面を面取りする
複雑な制御が必要なく、工作機さえあれば実施できるのがメリットです。
ただしこのタイプのツールは刃の可動域に限りがあるため、穴径に応じてツールを選定する必要があります。
そのため、複数の異なるサイズの穴に対して裏面取りを実施するには不向きと言えるでしょう。
球形カッターとはその名の通り、刃が球形になっている面取りツールです。
回転させながら、貫通穴の淵に押し当てるようにして使います。
球形カッターは、1本でさまざまな穴径や穴形状に対応できるのがメリットです。
ただし、その制御には、事前にプログラムを用意しておく必要があります。
株式会社ジーベックテクノロジーでは、球形カッターとオーダーメイドのパスプログラムがセットになった「XEBEC裏バリカッター&パス」を販売しています。パスプログラムが始めから用意されているため、プログラム作成のノウハウなしで導入可能です。
裏面取りを効率化したい場合は、ぜひご相談ください。
裏面取りとは、貫通穴の裏側(ドリルの抜け側)の角部を落とす作業のことです。
通常の面取りとは勝手が違い、別途専用のツールを用いることが推奨されます。
裏面取りについて悩むことがあれば、ぜひ弊社までご相談ください。