2022.06.07 汎用旋盤(普通旋盤)とは

株式会社ジーベックテクノロジーです。
弊社は、旋盤でのバリ取り自動化を実現する「XEBECブラシ 旋盤用」を発売している工具メーカーです。

ここでは「汎用旋盤(普通旋盤)とは」という基本的な内容から、構成部品やメリット・デメリットなどについて解説します。

 

1. 汎用旋盤(普通旋盤)とは

汎用旋盤とは、素材を削ることを目的とした工作機械のことです。
高速回転させた素材に刃物(バイト)を押し付け、目標とする長さや形状まで削り落とします。

汎用旋盤の場合、作業者が手動で操作を行うものが多いです。
汎用旋盤を単に「旋盤」と呼ぶ場合もあれば、「普通旋盤」と呼ぶ場合もあります。

 

2. 汎用旋盤(普通旋盤)を構成する部品とその機能

汎用旋盤は、主に以下の部品で構成されます。

• ・①主軸台
• ・②チャック
• ・③心押し台
• ・④往復台
• ・⑤送り装置
• ・⑥ベッド
• ・⑦刃物台

それぞれの部品の役割や機能を解説していきます。

①主軸台

主軸台は、素材を回転させるための軸やモーターなどを搭載する部分です。
軸を支えるためのベアリングや、回転数を変化させるための歯車も含まれています。

②チャック

チャックは主軸と素材を固定するための装置です。
爪で素材を挟むのが一般的ですが、磁気式や真空式などの固定方法もあります。

③心押し台

心押し台は主軸台の反対側に位置し、素材の端を押さえる役割を担います。
素材の回転を安定させたり、たわみを防いだりするために使います。

④往復台

往復台は、刃物(バイト)を水平方向へ移動させるための装置です。
刃物を固定するための刃物台と、移動に用いるサドルを含みます。

⑤送り装置

送り装置は往復台の上に位置し、刃物(バイト)をさらに細かい範囲で水平方向へ移動させます。
往復台で大まかな位置を決め、送り装置で細かな調整をするイメージです。

⑥ベッド

ベッドは主軸台と心押し台の間に位置し、旋盤の本体を構成しています。
水平方向に移動する往復台の土台を担います。

⑦刃物台

刃物台は、刃物(バイト)を固定する部分です。
通常は往復台と並行に位置しますが、テーパ加工(斜め方向への削り出し)の場合は角度を斜めにします。

 

3. 汎用旋盤(普通旋盤)でできる加工

汎用旋盤では、主に以下のような加工を行います。

外径加工 素材の外周を削る
内径加工 素材にあいた穴の内周を削る
端面加工 素材の端面を削る
ねじ切り加工 素材にねじを切る
穴あけ加工 素材に穴をあける
溝入れ加工 素材に溝を入れる
突切り加工 溝から素材を切断する
テーパ加工 素材の外周に角度をつける
ローレット加工 素材の外周に凹凸をつける

一つの工作機械でさまざまな加工に対応できる点も汎用旋盤の強みです。

 

4. 汎用旋盤(普通旋盤)とNC旋盤の違い

汎用旋盤は手動で操作するのに対し、NC旋盤はあらかじめ用意したプログラムに応じて自動で動作します。
汎用旋盤とNC旋盤の主な違いは以下の通りです。

  汎用旋盤 NC旋盤
作業者 必要 不要
プログラム 不要 必要
大量生産
追加加工
加工精度
(作業者による)

(自動のため安定する)

 

一見自動運転が可能なNC旋盤の方が優れているように思えますが、NC旋盤はプログラムで一定の動作を続ける故に、追加加工が必要になった際に柔軟な対応ができません。
NC旋盤は大量生産に向いた工作機械と言えます。

対して汎用旋盤は、追加加工が必要になった際、作業者が都度対応できます。
生産数が少ない場合や試作品の加工には、汎用旋盤の方が適しているでしょう。

 

5.汎用旋盤(普通旋盤)を用いるメリット

汎用旋盤を用いるメリットは以下のとおりです。

・①加工方法や条件を柔軟に変更できる
・②加工に取り掛かるまでの時間が早い
・③刃物(バイト)の交換が容易

それぞれ詳しく解説していきます。

①加工方法や条件を柔軟に変更できる

旋盤加工は素材を一つ一つ加工していくため、加工方法や条件を柔軟に変更できます。
例えば途中で修正や調整が必要になった際も、その場で追加工が可能です。

オーダーメイド品や試作品に対し、微調整をしながら加工できるのが汎用旋盤の強みです。

②加工に取り掛かるまでの時間が早い

汎用旋盤はプログラムの準備などが不要であるため、すぐに加工へと取り掛かれます。
製造現場において加工が必要な素材が出てきたときも、その場で柔軟に対応できるのがメリットです。

③刃物(バイト)の交換が容易

刃物(バイト)が新品の状態と摩耗した状態では、適切な送り量や切り込み量が変わってきます。
刃物を交換した際、NC旋盤の場合はプログラムでの補正が必要なのに対し、汎用旋盤の場合は目視での調整が可能です。

 

6.汎用旋盤(普通旋盤)を用いるデメリット

汎用旋盤を用いるデメリットは以下のとおりです。

・①品質にバラつきが生じやすい
・②作業者の工数が増える
・③安全面の配慮が必要である

それぞれ詳しく解説していきます。

①品質にバラつきが生じやすい

汎用旋盤は手作業で機械を動かすため、作業者の熟練度や癖で品質に差が出ます。
一定品質の製品を大量に生産したい場合、汎用旋盤は不向きです。

②作業者の工数が増える

汎用旋盤は常に作業者の手を必要とします。
そのため作業者の工数が増え、大量生産が現実的に難しい場合があります。

③安全面の配慮が必要である

汎用旋盤は作業者が直接触れる必要があるため、常に事故のリスクが伴います。
汎用旋盤による労災事故は過去にも多数報告されているため、徹底した安全管理は必須です。

 

7.まとめ

汎用旋盤は製造現場において非常にポピュラーな工作機械です。
近年はNC旋盤が台頭してきましたが、それでも汎用旋盤でしかできないことも存在します。
製造分野に携わるのであれば、汎用旋盤への理解はしておくべきかもしれません。

旋盤加工で発生したバリ取りについて悩むことがあれば、ぜひ弊社までご相談ください。

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