2020.05.26 【テストユーザー募集】バリの出ない面取りカッター

面取り加工をされている方で
「バリが発生しない面取りカッターがあれば…。」
と思っている方は、多いのではないでしょうか。

昨今「バリレス」というキーワードは見かけますが、
バリのない面取り加工を維持することは意外と難しく、
実用に至っていないケースも多いと聞きます。

そこで、私たちはこれまで取り組んできたバリ取り自動化の経験を基に
「バリの出ない面取りカッター」の開発も行っており、その試作品が出来上がりました。

今回は、この試作品を「試してみたい」というユーザー様を募集したく、ご連絡しました。

目次

(1)期待する効果
(2)当社での加工実験結果
(3)開発の背景
(4)募集要項

 

 

(1)期待する効果

このツールの想定効果としては以下です。

材料特性依存のバリへの効果

 粘性の高い材料に効果を発揮します。
 繊維入り複合材では、繊維もしっかり除去します。
 軟化しやすい材料でも、圧縮バリをしっかり抑制します。

 

工具摩耗依存のバリへの効果

 工具摩耗が進んでも、バリ抑制の効果は持続されます。

 

工程削減への効果

 後工程や手作業の改善に役立ちます。

 

ワーク品質への効果

 動作(バリ取り、工具交換、検査)の削減は、製品品質の維持や安定につながります。

 

コストへの効果

 工具交換削減、後工程削減により、ダウンタイム削減、工具費削減となり、コスト改善となります。

 

(2)当社での加工実験結果

下図が、今回の面取りカッターの試作品です。

実際に、被削材別に一般刃型と比べた効果を見てみると、以下のようになりました。

※比較写真は下図〇の部分を拡大したものです。
※一般刃型、新製品ともに、SUS600m加工し、「摩耗させた工具」で面取りしたバリの様子です。

素材 一般刃型 XEBEC新製品 加工者のコメント
SUS404 爪で引っかかるようなバリはない。
工具交換延長できる。
CFRP 剥離、繊維残りもなく、加工可能。
紙やすり処理なども不要。
アルミ 爪で引っかかるようなバリはない。
ナイロンブラシも不要。
MCナイロン 切れ味低下による毛羽立ちなども見受けられない。
布ベーク 切れ味低下の影響もなく、布繊維もきれいに除去。
後処理不要。
PP 切れ味低下による熱軟化などの影響もなく、きれいなエッジ。

 

(3)開発の背景

教育の場で「面取り」は、エッジの「仕上げ」として教えられたと記憶しています。

しかし、実際のものづくりの現場においては、
多くの場合、面取り加工を行った後もブラシや紙やすりを用いて「バリ取り」を行っています。

教育と現場にはギャップがあります。
そのため、多くの新入社員は、心の中でこう思っているかもしれません。

「ワークの面取りって、エッジの仕上げとして入れてあるのに、さらにバリ取りなんてするんだ。」
「バリ取りは教わってきたけど、削りっぱなしのエッジのやすりがけだったような…。面取り加工の後に更に仕上げるためにバリ取りなんてあったっけ?」

面取りをしたって、バリは出る。

ものづくりの現場にとって、これは既に「常識」になってしまっています。

そして、それは、今日もどこかで見て見ぬふりをされ続けています。

バリ取りの常識を、一緒に変えませんか。

 

(4)募集要項

この試作品を「試してみたい!」というユーザー様を数社だけ募集します。
試していただけるユーザー様には、弊社がフルサポートで、導入支援いたします。

募集要項

・テスト前のヒアリングやテスト後のアンケートにお答えいただける方
(改善前、改善後の条件や効果などをお聞きします。)

 

改善が期待できる方

ⅰ 粘性の高い材料を加工している方
(ステンレス材・アルミ材・樹脂材)

ⅱ 面取り後のバリで工具寿命を判断されている方
(バリが発生しない(小さい)ので寿命が延びる。)

 

ご興味がある方は、下記のフォームからご応募下さい。

サイズと本数に限りがあるので、フォームでご記入いただいた内容を基に、テストに合いそうなユーザー様を、先着順にてご案内することを考えています。
そのため、希望者全員には行き渡らない可能性がありますが、その点はご承知おき頂けますと幸いです。

※締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。


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