株式会社ジーベックテクノロジーです。
ここでは「ねじ切り加工とは?」という基本的な内容から加工方法まで、分かりやすく解説します。
ねじ切り加工とは、その名のとおり素材に対してねじ山を作ることです。「おねじ」を作る加工と「めねじ」を作る加工の2種類に大別されます。
一般的に「ねじ」と呼ばれる製品に対して設けられるのがおねじ、ねじを挿入される側に対して設けられるのがめねじです。「ねじ」と呼ばれる製品に限らず、物と物を締結したいさまざまな場面でねじ切り加工は用いられます。
ねじ切り加工を実施するうえで知っておくべき、ねじの基礎知識について解説していきます。
最低限の基礎知識として、以下の2つを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
ねじの寸法を表す際、「外径」「内径」という言葉がよく使われます。
おねじとめねじで外径・内径を指す部分が異なるので、混同しないよう注意しましょう。
ピッチとは、ねじの山部分と谷部分の間隔のことです。つまり、ギザギザ部分の間隔のことを言います。
ピッチは加工の都度検討するわけではなく、ねじ径に応じて規定されています。ねじ径が大きくなればなるほど、ピッチも広くなっていくのが特徴です。
ねじ切り加工には、主に次の4つの方法があります。
それぞれ詳しく解説していきます。
タップ・ダイスは、ねじ切り加工を行うための専用の工具です。
タップとダイスには、ねじと同じ凹凸が設けられています。ねじ切り加工を施したい素材へと固定し、タップおよびダイスを回転させることで、ねじが切られる仕組みです。
タップ・ダイスでのねじ切り加工は非常にシンプルで手軽ですが、基本的に手作業で加工を進めることになります。1つ1つの加工に時間がかかるのに加え、作業者の熟練度によって品質がばらつきやすいため、量産加工には不向きです。
旋盤とは素材を削ることを目的とした工作機械であり、高速回転させた素材に刃物(バイト)を押し付けて切削を行います。旋盤を用いてねじ切り加工を行う場合は、おねじ切りバイト・めねじ切りバイトを用い、素材へとねじを切ります。
旋盤を用いたねじ切り加工は、タップ・ダイスを用いたねじ切り加工よりも品質がばらつきにくいです。ただし汎用旋盤(作業者が手動で操作する旋盤)の場合は、加工に時間がかかるため量産には向きません。
一方、近年台頭しているNC旋盤(あらかじめセットしたプログラムで動作する旋盤)であれば、作業の自動化が可能です。旋盤でねじを量産したい場合には、NC旋盤を用いることになるでしょう。
ねじ切り盤は、ねじ切り加工に特化した工作機械です。加工の仕組み自体は旋盤とほぼ共通ですが、旋盤はねじ切り加工以外にも用いられるのに対し、ねじ切り盤はねじ切り加工以外には用いられません。
ねじ切り盤は、主に大型のねじを加工したいときに用いられます。例えば耐震補強用のアンカーボルトや、輸送機の部品などが主な対象です。
旋盤ほどポピュラーな工作機械ではありませんが、大型のねじを加工する現場においては欠かせない工作機械と言えるでしょう。
転造とは、素材に圧力を加えて目的の形へと変形させる加工方法のことです。ねじ切り加工の場合は、凹凸のある工具に素材を固定し、回転させながらねじを切っていきます。
転造は旋盤やねじ切り盤のように切削を行わないため、加工時に切りくずが発生しません。また加工精度は高く、量産にも向いています。
ただし、素材を変形させる都合上、展延性が高く柔らかい素材を選定する必要があります。使える素材が限定されることは、転造でねじ切り加工をするうえでの懸念点にもなり得るでしょう。
ねじ切り加工は、素材に対してねじ山を作る加工です。主に次のような方法で加工を行います。
ねじ切り加工で発生したバリ取りについて悩むことがあれば、ぜひ弊社までご相談ください。
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