タップ穴の裏バリ取りを自動化して工程削減に成功! / 株式会社ジャパン・ミヤキ様

ジーベックテクノロジーが提供するXEBEC裏バリカッター&パスを用いて、タップ穴の裏バリ取りの自動化を成功させた株式会社ジャパン・ミヤキの杉山奈歩希様(以下”杉山さん”)にインタビュー。
タップ穴のバリ取り自動化に至った背景から、改善効果まで、詳しくお伺いいたしました。

バリ取り対象ワーク
ワーク

産業用ロボット部品

素材

SUS304

加工工程

CNC旋盤→マシニングセンタ→手作業バリ取り

年間生産量

3,000個


手作業で行っていた「タップ穴の裏バリ取り」を自動化!

XEBEC:
杉山さんはXEBECが「タップ穴のバリ取り自動化」をご案内してから、すぐに興味を持っていただきましたね。ありがとうございます!

杉山さん:
タップの裏バリ取りができるというXEBECのメールマガジンを見て、「なんだこれは!?」と思い、すぐに興味を持ちました。
JIMTOFにも出展すると記載がありましたので、絶対に行くぞと思ったことを記憶しています。それが興味を持ったきっかけです。

XEBEC:
もともとタップ穴のバリ取りはどのように行っていましたか?

杉山さん:
リューターにゴム砥石を取り付けてバリ取りを行っていました。しかし、大きいバリが発生しておりリューターへの負荷は大きかったですね。
バリ取り後、バリが返っていることがありますので、タップでネジさらいをします。その後、エアブローでカスの除去を行い、ネジゲージ確認、交差穴ピンゲージ確認という工程です。

XEBEC:
XEBEC裏バリカッター&パスのタップ穴用バリ取りプログラムを用いた場合、工程はどのように改善しましたか?

杉山さん:
5工程だったのが3工程まで削減し、トータルでの作業時間は1個あたり65秒~80秒ほど短縮しました。
作業が”勘”や”コツ”を必要とする作業でなくなったため、要求される技能レベルが低下したことにより熟練度に関係なく誰でも作業を任せられるようになりました。
そして、大きく出ていたバリを取るために消費していたゴム砥石の使用量が削減し、工具費も削減しました。

 

改善効果
バリ取り工程

5工程→3工程に削減

ワーク1個あたりのバリ取り時間

105~120秒/個→40秒/個に削減。

工具費

削減。

人材不足が叫ばれる今、バリ取りは自動化すべき。

XEBEC:
今回のような「タップ穴の裏」のような箇所のバリ取りだと特に「バリ取りは手作業で行うもの」という考えがあたりまえとされていると感じます。
その点、ジャパン・ミヤキ様はバリ取りもこうして自動化されていますよね。
もともと「バリ取りを自動化しよう」と思ったのは、XEBECと出会う前から考えてらっしゃったのでしょうか?

杉山さん:
はじめはバリ取りも作業として受け入れていたのですが、やっていく中で「これは面倒だ」と思うようになりまして。
だって、現場の人間はバリ取りで残業したりもするんですよ。それを見て、なんとかしようと思うようになりましたね。そこから、市場の様々なバリ取りツールを試して、XEBEC製品に辿りついたという経緯です。

XEBEC:
やはり、前からバリ取りは自動化すべきと考えていたのですね。

杉山さん:
製造業全体で人材不足が叫ばれる中、そういった問題は自動化でカバーしようという考えはあります。
それこそ、ある設備に限っては、スカラロボットを自社開発して、作業の自動化を推進したりもしています。これについて、詳しくは企業秘密なので話せないのです…。本当は自慢できるので話したいんですけどね。(笑)

XEBEC:
弊社が見ている現場では、そもそも「バリ取りを自動化する」という概念すらない現場もまだまだあります。

杉山さん:
バリ取りは「めんどくさいことが当たり前」だと思っていると、面倒くさく無くなっちゃうんですよね。よく「問題は問題と思わなければ問題にならない」と言いますけど。

そして、たとえそれが問題だと思えても「どうしたらそれを解決できるか?」という知識が無ければ実際に改善活動に取り組むことって、なかなか出来ないとも思います。

XEBEC:
問題があると気付かせることも、解決するための知識を提供することも、私たちのバリ取り工具メーカーの使命ですので、引き続き頑張って参ります!

大切なことは、お客様に「感激」してもらえるかどうか。

XEBEC:
最後に、私たちにこれから期待することを教えてください!

杉山さん:
XEBECさんは凄く革新的なことをやられているメーカーさんだと思っています。

たとえば、XEBEC裏バリカッター&パスが発売されたときは、驚きました。
私自身、三次元的に穴・偏心穴・長穴の表面・裏面取りができるマクロプログラムを作っていたのですが、XEBECさんは切れ刃をちょっとずつずらしながら【有効的に切れ刃を使い工具寿命を延ばす】ということをしており、画期的な試みだと思いました。

ものづくりの最終的に行き着くところは、お客様に感激してもらえるかどうかだと思っています。

私は、今回のXEBECさんのタップ穴の裏バリ取り用パスで感激しました。私自身も、お客様にとって感激してもらえるようなモノを作れるよう心がけたいと思っておりますし、XEBECさんにもこれからも多くの人を感激させるものを開発して頂きたいです。

 

 

取材協力

株式会社ジャパン・ミヤキ
http://www.japan-miyaki.co.jp/

生産技術 リーダー
特級技能士(機械加工)
職業訓練指導員

杉山 奈歩希 様


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