2020.07.14 チームのベストパフォーマンスを出すために

代表の住吉慶彦です。

前回は、Zoomセミナーが意外とよかったという話をご紹介しましたが、
今回は、内容(エディさんから学んだこと)についてです。

( 前回の話は こちら )

セミナーのテーマは、“自分のチームのベストコーチになる”でした。
ラグビーコーチ向けの内容でしたが、
ビジネスにも応用できる考え方だったので、
ご紹介します。

ポイントは、自分の戦っている土俵(市場)を知ることです。

ベストコーチとは、チームのベストパフォーマンスを引き出せるコーチです。
自分のチームを知り、対戦相手を知り、戦略を立てるのですが、
その前提として、戦場・土俵を知ることが大事だという話でした。

まずエディさんは、
代表レベルのラグビーとクラブレベルのラグビーの違いを説明して下さいました。
まとめるとこんな感じ。

代表レベル キックを有効活用できないと勝てない→3フェーズ以内にキック。
クラブレベル 6フェーズ程度攻撃が続く→10フェーズくらいボールを保持し続ければ有利になる。

つまり、
代表レベルは、キックを活用したラグビー。
クラブレベルは、キックしないラグビー。
と同じラグビーでも、正反対とも言えるほどの違いがあることに驚かされました。

しかし、よくよく考えると、
代表選手というのは、体格や運動神経、頭脳も経験も突出した人たちです。
日本の場合は、ラグビーのプレー人口10万人の中で、30人に入るような人たちです。
つまり、3,000人に一人の逸材です。
ちなみに、昨年のワールドカップで優勝した南アフリカの場合は、
60万人のうちの30名。
2万人に一人の逸材ということになります。

上位0.1%未満の人たち同士の試合と
下から10%の人たち同士の試合では、
確かに、内容は違ってきそうです。
このように、同じラグビーでも、
どのカテゴリー(レベル)でプレーするかで、
有効なプレースタイルは全く違ってくるわけです。

しかし、
多くのチームが、自分より上位のラグビーを真似ようとします。
たとえば、
トップリーグのチームは、代表やスーパーラグビーのような国際レベルのプレースタイルを、
大学のチームは、トップリーグのプレースタイルを、
高校のチームは、大学のプレースタイルを、
真似ようとするわけです。
心境は理解できますね。
できれば、うまい人の真似をしたいですから。

しかし、エディさんは、おっしゃいます。
それは、効果的ではないと。
なぜなら、自分が属するリーグのレベルや特徴、
自分のチームに所属する選手(年によっても変わってくる)
ライバルの特徴等、身体的特徴、スキル等千差万別です。
自分が戦う土俵に合った戦略が大事になってくるわけです。

代表レベルとクラブレベルの違いで紹介したように、
なるべくボールを手放さないラグビーをした方が有利なクラブチームが、
代表レベルを真似て、キックを活用したラグビーをすると、
相手にボールを渡すことになり、負ける確率が上がってしまいます。

ビジネスの世界でも同じです。
自分たちが戦う土壌はどこなのか。
自分たちのチームの特徴は何なのか?
そこで抜きんでるためにはどうすればいいか。

たとえば、当社は最近、縁あって地方のTVCMを試してみました。
やったことがないことに挑戦したという意味では、面白かったですが、
当社のようなニッチな市場でビジネスをしている会社が、
TVCMでマスに訴えかけても、
話題性はあっても大した効果にはつながりません。

たとえば、同じ業界ではDMG森精機さんが全国区でCMを流されています。

比べるのもおこがましいのですが、
DMG森精機さんと当社を比べるとこんな感じになります。

  対象市場 単価 社員数 新卒採用数
DMG森精機 6兆円規模 数千万円  1万人以上 100名前後
XEBEC せいぜい数百億円 数千円 30名 0名

ハッキリ言って、
小学生のラグビースクールと、
代表レベルぐらいの差がありますね笑。                  

これだけ戦っている土俵も会社の活動規模が違うのに、
同じようなPR方法を採用したのは、
エディさんの理論からしても
我ながら失策だったなぁと思います。

改めて、自分たちのことを考えると、
我々の場合は、バリ取り工具というジャンルで、戦っています。
仕上げ分野は、日本人の特徴である、品質へのこだわりが生かせる分野で、
国際的に競争力を出せる可能性があります。
そこにおける我々の強みは、信念、世界での経験ノウハウ、技術開発力だと考えております。

信念:大事な工程でも、繰り返しの単純作業は自動化し、人をよりやりがいある仕事に活用すべきである。
幅広い経験ノウハウ:世界中の様々な分野、様々な被削材での導入支援と量産ラインでの採用実績。
技術開発力:素材から工具設計、プロセス開発できる開発体制。

自動化したいと考えているお客さんから学んだことを愚直に商品やサービスに反映してゆくことで、
我々にしか出来ない工具やサービスを開発してゆきたいと考えています。
それをどう知ってもらうか、という方法は、
我々の会社や事業の特徴にあったやり方を試行錯誤してゆきたいです。

 

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